介護保険の利用者負担を減らす制度で川崎市が誤った運用|85人分 約1,480万円を市が事業所側へ支払いへ
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- 川崎市は、社会福祉法人の介護サービスの利用者負担を減らす制度で、軽減しない決まりの人まで軽減する誤った運用を、2006年4月から続けていたと発表しました。
- 誤って軽減されたのは85人(45事業所)で、合計1,480万7,525円です。この額は市が事業所を運営する社会福祉法人に直接支払います。
- 対象の人には市から謝罪と説明があり、確認証が出し直されます。市は2026年12月から全区で同じマニュアルに沿った運用に切りかえます。

画像:川崎市
介護保険の負担軽減で市が誤った運用
川崎市は2026年10月22日、介護保険の「社会福祉法人による利用者負担軽減制度」で、誤った運用をしていたと発表しました。
この制度は、収入が少なく生活が苦しい人が、社会福祉法人の運営する介護サービスを使うときに、自分で払うお金(1割負担の分・食費・居住費)を軽くするしくみです。対象の人には、区役所から「確認証」が届きます。
ただし、国の決まりにもとづき、市は2006年(平成18年)4月から、高額介護サービス費の「第2段階」にあたる人については、1割負担の分を軽減の対象から外すことにしていました。第2段階の人は、もともと高額介護サービス費で月の負担に上限があるためです。
ところが実際には、この人たちの1割負担の分まで軽減する運用が続いていました。
高額介護サービス費の第2段階とは
介護サービスの自己負担が、所得に応じた月の上限をこえたとき、こえた分が戻ってくる制度が高額介護サービス費です。発表によると、第2段階の人の上限は、ひとり暮らしで月1万5,000円です。同じ世帯に介護サービスを使う人がいて、世帯全員が市町村民税非課税のときは、世帯全体で月2万4,600円です。
85人・計約1,480万円
誤って軽減されていたのは85人で、利用していた事業所は45か所(34法人)です。2006年4月から2026年5月までの記録で、合計1,480万7,525円になります。対象の期間を2026年11月までに広げて、もう一度計算し直すとしています。
この軽減の分は、事業所がかぶっていた形です。市は国家賠償法にもとづき、法人と示談をしたうえで、市から直接支払うとしています。
あわせて、市は軽減をした事業所に、軽減額の一部を助成金として出していました(国50%・県25%・市25%)。払いすぎた助成金のうち、時効にかからない2016年度から2025年度までの分、30人分・6事業所(6法人)で合計148万3,000円を、法人に返すよう求めます。国と県には、それぞれの負担分を返します。
誤りは幸区を含む全区に
2026年6月に区ごとの運用を調べたときは、幸区と宮前区は正しく運用していて、川崎区・中原区・高津区・多摩区・麻生区が誤っていました。ただ、その後に給付の記録をもとに調べた結果、誤った運用は全部の区に及んでいたことが分かったとしています。区ごとの人数や金額は、発表には載っていません。
統一したマニュアルが無かった
市は、原因を次の2つとしています。
- 第2段階の人の扱いについて、市で統一したマニュアルが無く、確認証に「1割負担の分は軽減しない」ことを書いて、本人と事業所の両方に示す手順になっていなかった
- 2006年4月の扱いの変更を、区と事業所に続けて伝えていなかった
市が気づいたきっかけは、2026年1月23日に発表した高額介護サービス費の支給もれの件です。ほかの介護給付の事務も確かめることにしていて、その中で見つかりました。
市が確認証を出し直す
発表には、対象の人が自分で手続きをすることは書かれていません。市は、対象の人と事業所に謝罪と経過の説明をし、対象の人には確認証を出し直すとしています。
新しい確認証には、第2段階の人は「軽減の対象は居住費・食費だけ」であることを書きます。事業所にも個別に知らせます。2026年12月からは、全区で同じマニュアルに沿った運用に切りかえる予定です。
問い合わせ先
川崎市健康福祉局 長寿社会部 介護保険課が窓口です。報道発表資料の問い合わせ先は電話 044-200-2641、市の発表ページに載っている課の電話は 044-200-2678 です。
出典
- 報道発表資料(PDF)(川崎市 健康福祉局)
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Roots Lab. 運営・企画 / UXライター
某企業で UI・UX の設計をしながら、Roots Lab.(ルーツラボ)の運営・企画をしています。福岡県出身。
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