川崎市情報幸区

【第1回】幸区長ってどんな人?|山口美穂さんを調べたら散歩とグルメ好きの「幸区推し」だった

公開

この記事の要点 30秒で読めます

  1. 山口美穂氏は川崎市で約35年の行政経験を重ね、2025年4月に幸区長へ就任しました。
  2. 市民対応、国際政策、地域振興、総務などを経験。大学では心理学を学び、公開プロフィールでは散歩とおいしいものが好きだと紹介されています。
  3. 2026年の一字には「繋」を選び、自治会の担い手、防災・減災、新旧住民の交流を重視しています。
川崎市の発表を読む川崎市人事資料(2025年4月)川崎市

画像:Roots Lab.美食部

皆さんは、自分が住んでいる区の区長の名前をご存じでしょうか。

正直に言います。編集部は知りませんでした。

毎日、幸区の店やイベントを追いかけているのに、「ところで、幸区長って誰?」という状態。そこで調べてみると、現在の幸区長は山口美穂さん。約35年にわたって川崎市で働いてきた行政のベテランで、公開プロフィールには散歩とグルメが好きという一面もありました。

さらに発言を追うと、あちらにも幸区、こちらにも幸区。編集部には、思った以上の「幸区推し」に見えてきました。

川崎市幸区長の山口美穂さん

引用:タウンニュース「幸区長に山口氏」(2025年4月4日)

区役所が扱うのは暮らしに近い仕事

区長と聞いて浮かぶのは、スーツ姿で挨拶をする人、式典でテープカットをする人。そんなイメージかもしれません。

しかし実際に区役所が扱うのは、防災、地域活動、町内会・自治会、子育て支援、地域イベント、住民サービスなど、暮らしに近い仕事です。区長は、その区役所をまとめ、住民や地域団体、企業などと連携する責任者です。

「幸区という巨大な町内会のリーダー」と言いたくなりますが、町内会長とは役割も権限も違います。もう少し正確に言えば、幸区の行政チームを率いる人です。

幸区役所一帯で開かれた幸区民祭の会場全体

幸区役所一帯には、行政と地域団体が一緒につくる催しもあります。2026年10月17日の幸区民祭。写真:Roots Lab.美食部

心理学を学び1991年に市役所へ

山口さんは福岡県福岡市出身。横浜国立大学教育学部で心理学を学び、1991年4月に川崎市役所へ入りました。

麻生区役所の国民健康保険に関する仕事から始まり、市民から市長へ届く意見を扱う業務、国際政策、宮前区のまちづくり、国際経済、市民文化、総務などを経験。2023年に総務企画局総務部長となり、2025年4月1日に幸区長へ就任しました。

市民の声を受け止める仕事から、海外との経済交流、市役所全体を支える仕事まで。行政という大きな建物の中を、かなり広く歩いてきた人です。

経歴は、川崎市の人事資料とタウンニュースの就任記事を参照しました。

1991年 川崎市役所へ入庁 市民対応・国際政策・地域の企画 国際経済・市民文化・総務 2025年 幸区長に就任 市民に近い仕事から組織運営まで約35年

心理学出身なら人の心を読めるの?

心理学を学んだと聞くと、「こちらの考えが全部見抜かれるのでは」と、少し身構えたくなります。

もちろん、心理学は人の心を読む魔法ではありません。学んだ内容が現在の仕事にどう生きているのかについて、本人の詳しい説明は今回参照した資料にはありません。

ただ、市民の意見を受け止め、立場の違う人をつなぐ仕事を長く経験してきたことは分かります。心理学と行政の仕事がどう結び付いているのかは、本人に直接聞いてみたいところです。

出身地や大学での専攻は、タウンニュースの人物紹介を参照しました。

趣味は散歩とおいしいもの

幸区100人カイギの公開プロフィールでは、趣味として散歩とおいしいものを食べることが紹介されています。

散歩とグルメ。これはもう、「川崎さいわい日和」としては聞き流せません。

お気に入りの散歩道はどこなのか。幸区で何を食べたのか。区長室に地域のグルメ地図はあるのか。最後の一つは完全に編集部の想像ですが、聞いてみたいことは次々に浮かびます。

区長という肩書きだけを見ると、少し遠い存在に感じます。しかし、地域を歩き、おいしいものを楽しむ人だと知ると、同じ幸区の景色を見ている一人として急に身近になります。

JR川崎駅西口のミューザ川崎と周辺の街並み

川崎駅西口・ミューザ川崎。撮影:MaedaAkihiko、Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0

山口区長が選んだ一字は「繋」

山口さんが2026年の抱負を表す漢字として選んだのは、「繋」です。

普通なら「挑戦」「進」「新」なども思い浮かびますが、「繋」。なんだか人柄が表れているように感じます。ただし、これは公開された発言を読んだ編集部の印象です。

幸区には、昔から地域を支えてきた住民、新しく転入してきた住民、企業や研究施設など、多様な人と組織があります。山口さんは、そうした人たちが顔の見える関係をつくることを重視しています。

夏祭り、運動会、ボッチャ大会などへ足を運び、世代を超えた交流や地域の結びつきを見てきたとも語っています。詳しい発言は、2026年の区長インタビューで紹介されています。

幸区はいろいろな街が同じ鍋に入っている

幸区には、川崎駅西口の高層住宅、新川崎・鹿島田の新しい街並み、昔から続く住宅地、商店街、企業や研究開発拠点があります。

昔ながらの地域と新しいマンションと先端企業が、同じ鍋に入っているような街です。具材が多いからこそ、味をまとめる「つながり」が必要なのかもしれません。

山口さんは、自治会・町内会の加入率が市全体より高いことを幸区の強みとして挙げる一方、同じ住民が複数の役職を担う負担や、新しい担い手の確保も課題としています。新築マンションの住民に地域活動を知ってもらう取り組みも進めています。

20年後の幸区について住民の願いを紹介した展示

幸区民祭にあった「20年後の幸区」の展示。自然、人の交流、安心して暮らせる街への願いが並んでいました。写真:Roots Lab.美食部

防災の話になると本気モード

山口区長が重視するテーマの一つが、防災・減災です。

在宅避難への理解、自主防災組織との連携、地域の訓練、避難所を実際に運営できる体制づくりに言及しています。

幸区にはマンションも多く、自宅の安全が保たれ、水や食料を備えていれば、自宅にとどまる方がよい場合もあります。避難所へ行くことだけを唯一の選択肢にせず、それぞれの住環境に応じて備える考え方です。

災害時、区長一人が幸区全体を抱えて走ることはできません。行政、地域団体、住民の普段からの関係が、いざというときの動きやすさにつながります。ここでも「繋」の一字が効いてきます。

防災に関する方針も、2026年の区長インタビューを参照しました。

幅広い分野を歩いたベテラン職員

公開情報から確認できたのは、市民対応、国際政策、地域振興、市民文化、総務と、幅広い行政分野を歩いてきたベテラン職員の姿です。

そして現在は「つながり」を軸に、自治会の担い手、防災、新旧住民の交流へ目を向けています。

「前に出て目立つタイプ」「裏方として動くタイプ」といった性格までは、公開資料だけでは決められません。それでも発言を読んでいると、幸区の地域コミュニティーを強みとして語り、その強みを次の世代へつなごうとする姿勢が伝わります。

だから編集部は、山口区長を「幸区推し」と呼びたくなりました。これは本人の言葉ではなく、今回調べて受けた編集部の印象です。

区長の名前を知らなくても、毎日の生活はできます。しかし、自分の街を預かる人が何を大切にしているかを知ると、区役所のお知らせが少しだけ「自分たちの街の話」に見えてきます。

そして、今回分かったことがもう一つ。

山口区長にお会いできたら、まず聞きたいのは、おすすめの防災対策。そして同じくらい聞きたいのが、幸区でお気に入りの散歩道とグルメです。

次回は、山口区長が重視する「つながり」を、自治会、防災、在宅避難などの施策から詳しく見ていきます。

出典

連載 ・ 第1回(全3回)

山口美穂区長を知る

  1. 第1回山口美穂区長は幸区推し?
  2. 第2回山口区長の「繋」は何を変える?
  3. 第3回山口区長に聞きたい10問
この連載をまとめて読む →

このサイトの運営者

Sky Hand

Roots Lab. 運営・企画 / UXライター

某企業で UI・UX の設計をしながら、Roots Lab.(ルーツラボ)の運営・企画をしています。福岡県出身。

プロフィールを見る →
← 川崎市情報の一覧へ戻る